HIV検査について話すカップル

まだまだHIV検査を受ける人の割合が少ないと言われておりますが、最近では手軽に検査を行えるようになってきました。正しい知識を身に付けて、今こそ勇気を持って自分の体を確かめましょう!

ウィルスの起源を探り、治療方法の開発、HIV検査を

 HIVウィルスの起源は、チンパンジーやサルの間でだけ感染するウィルスです。それが突然変異して人間にも感染し、人間の間でも感染するようになりました。HIVウィルスは突然変異をしているにもかかわらず、チンパンジーにも感染しますが、エイズを発症させることはありません。なぜチンパンジーがHIVウィルスでエイズを発症しないのかがわかれば、治療のさらなる進歩につながるかもしれません。HIVウィルスには、チンパンジーを起源とするものと、サルを起源とするものの2種類があり、特徴が異なります。サルを起源とするHIVウィルスは、現在のところ、アフリカだけにとどまっており、世界中に蔓延しているのはチンパンジーを起源とするウィルスです。それゆえ、日本のHIV検査では、チンパンジー起源のウィルスに対する抗体の有無を調べています。
 ウィルスは突然変異しやすく、そのため、エイズが流行し始めた頃は、その突然変異のスピードに対応するのが困難で、治療は難しいとされていました。不治の病であり、十数年後に死に至るのは避けられないという状態でした。しかし、その後の医学のめざましい進歩により、わずか三十年で、HIVは致命的な病ではなくなり、早期発見、早期治療さえできれば、慢性疾患のような状態にできるまでになりました。まだ根治することはできず、薬は一生飲まなくてはなりませんが、普通の生活をして、寿命まで生きられます。
 しかし早期発見できず、エイズを発症してから治療を開始した場合は、違ってきます。その後に治療を始めても、2割の患者は30か月以内に死亡しています。発症前に治療を開始した場合、30か月後の生存率は99%ですから、早期発見は命につながることです。